題詠マラソン鑑賞

2005年12月07日

題詠マラソン 過去ログ75から

070:曲 飛永京 2005年05月16日 (月) 03時29分
まだすこし黄色と棘がのこってる曲がり胡瓜のさきっちょの花


049:ワイン 上澄眠 2005年05月16日 (月) 02時22分
「愛してる」うんわかってるもうもとにもどらないのはこぼれたワイン


045:パズル 上澄眠 2005年05月16日 (月) 02時07分
わたしたちかけらなんです永遠に完成しないこの世はパズル


010:線路 百田きりん 2005年05月15日 (日) 19時10分
遠くから ふり返るから 美しく交差している線路のかたち


060:影 mamaGON 2005年05月15日 (日) 15時27分
あるなしの風に吹かれてユキノシタ影なきほどの花を震わす


058:剣 mamaGON 2005年05月15日 (日) 15時22分
剣山にさす芍薬のあまりにも固きつぼみを不憫に思うも


070:曲 青野ことり 2005年05月15日 (日) 13時33分
泣きたいとき泣けずに怒りだしてゐる つむじ曲がりは生まれつきです


092: 届 落合葉 2005年05月15日 (日) 03時05分
本棚のかつて愛した一冊に届かぬ葉書き栞のままで


066:消 ジテンふみお 2005年05月14日 (土) 23時07分
消えやらぬせっけんの香で満員のチンチン電車が走る湯の街


065:城 ジテンふみお 2005年05月14日 (土) 23時04分
ねえ寧々よ 余とて一国一城の主としての小遣いをのぅ


053:髪 仁村瑞紀 2005年05月14日 (土) 22時11分
母の髪に歳月は降る霜のごといつしか父の享年越える


046泥 方舟 2005年05月14日 (土) 18時01分
春泥に塗れて戻る愛犬は都会に住めぬ主に似たり


081:洗濯 あみー 2005年05月14日 (土) 05時53分
「魚屋のうらの洗濯機んなかに蛸のおったて、ほんててほんて」


004:淡 小野伊都子 2005年05月14日 (土) 02時33分
片恋はいつでも淡い水彩画いつか想いはにじむけれども


068:四 飛永京 2005年05月14日 (土) 00時49分
はつなつの四つ目垣から覗くもの風車(クレマチス)とかシロの鼻とか


018:教室 屋良健一郎 2005年05月14日 (土) 00時09分
野球部のかけ声遠き教室で名を呼ばれにき姓ではなくて


017:陸 屋良健一郎 2005年05月13日 (金) 22時48分
恋のこと話す友人大陸を見つけたコロンブスの瞳で


052:螺旋 仁村瑞紀 2005年05月13日 (金) 22時41分
姓も血も二重螺旋ものこさない生き方がある 今日は青空


070:曲 橘 みちよ 2005年05月13日 (金) 21時39分
オシラサマ座敷童子も眠られずゲームに沸きし曲がり屋の夜


044:香 田丸まひる 2005年05月13日 (金) 20時42分
古本の香りにむせる夏がまた来てしまったね 忘れていいよ


077:櫛 ピッピ 2005年05月13日 (金) 20時26分
櫛ももう難読漢字になるだろうブラシにあてる文字が足りない


072:インク ドール 2005年05月13日 (金) 19時19分
上質のカラーインクをおしげなく使って描かれたような春


089:巻 かわぐち みつる 2005年05月13日 (金) 19時01分
ベランメー巻き舌使う酔いどれはアキマヘンカと浪速の茶髪


074:麻酔 斉藤そよ 2005年05月13日 (金) 12時50分
この辺で麻痺させていたかなしみの麻酔ほどいてかなしがらうか


072:インク 斉藤そよ 2005年05月13日 (金) 12時49分
濃い藍のインク画の道ほそぼそとつづひて湿地 その奥は森


072:インク 望月暢孝 2005年05月13日 (金) 11時03分
からからに乾いてしまったインク壷地球は今でも青いだろうか



at 19:23|PermalinkComments(0)TrackBack(0)

2005年12月06日

題詠マラソン 過去ログ74から

033:魚 近藤かすみ 2005年05月13日 (金) 09時54分
魚偏の漢字ならびし湯呑みにて父に夕餉の茶を供へたり


049:ワイン 野樹かずみ 2005年05月13日 (金) 00時14分
<山ぶどうワイン>になるのね県境の山野の光のひとしずくずつ


067:スーツ 飛永京 2005年05月12日 (木) 22時55分
鶏頭の三倍赤く塗り重ねモビルスーツを燃え上がらせる


018:教室         渡部光一郎 2005年05月12日 (木) 22時25分
突っ伏して机に眠る教室は夏の海よりしずかであった


063:鬼 織田香寿子 2005年05月12日 (木) 16時39分
嫁われは痴呆がなせる業なりと姑(はは)を認めつつ鬼となりゆく


025:泳 花月 香 2005年05月12日 (木) 12時35分
水のない水槽の中で泳いでる恋の終わりを知ることもなく


031:盗 林 ゆみ 2005年05月12日 (木) 00時04分
二次元の男にこころ盗まれた夜は栞になって眠ろう


072:インク ピッピ 2005年05月11日 (水) 22時36分
ときどきは影のインクが足りなくて赤い絵の具で伸ばす夕暮


088:食 今泉洋子 2005年05月11日 (水) 22時33分
桜鯛食めば思ほゆ美しき名前の駅に別れし人を


072:インク  落合朱美 2005年05月11日 (水) 22時25分
便箋のインクの青が色褪せて人の記憶もいつか薄れて


050:変 仁村瑞紀 2005年05月11日 (水) 21時45分
細胞の変異をもはや止められず尽くす手はなくただ立ちつくす


055:ラーメン 暮夜宴 2005年05月11日 (水) 20時30分
ほっとけば形を無くすラーメンの上のお海苔は最初に食べる


065:城 飛永京 2005年05月10日 (火) 23時35分
姫様を捜しているのか城山の青大将は四手(しで)の木の上


025:泳 睡蓮。 2005年05月10日 (火) 19時49分
夢はらみひらひら泳ぐ鯉のぼり洗たく物の雲間をぬけて



at 21:27|PermalinkComments(2)TrackBack(0)

題詠マラソン 過去ログ73から

065:城 青野ことり 2005年05月10日 (火) 07時05分
城のある町の上には川のある町につながる空が広がる


028:母 杉山理紀 2005年05月10日 (火) 01時07分
母と乗る電車のすきまが深かった喜一のぬりえ落ちそうだった


029:ならずもの(再投稿) 嶋本ユーキ 2005年05月10日 (火) 00時17分
ならずものだった青春転がって午前零時のスクランブルに


015:友 美里和香慧 2005年05月10日 (火) 00時07分
ぺっぽんとビードロ友禅鳴らしてた耳元カラリ硝子坂 君


068:四 ピッピ 2005年05月09日 (月) 18時04分
将来は単三電池四本でサラリーマンは動くんだろう


66:消 ピッピ 2005年05月09日 (月) 18時02分
あの子ごと消えちゃいそうな春がくる ぼくの消し方だれか教えて


045:パズル ぴいちゃん 2005年05月09日 (月) 17時48分
つげ垣にパズルのごとくおさまりてアオダイショウは空を見ており


004:淡 ゆづ 2005年05月09日 (月) 11時48分
やさしさで私の首をしめるなら淡い色した真綿でおねがい


030:橋 林 ゆみ 2005年05月09日 (月) 03時07分
吾妻橋渡れば君の住む街へ行ける(いけない)日が暮れてゆく


063:鬼 飛永京 2005年05月09日 (月) 02時49分
指のないお地蔵さんに仏手柑(ぶっしゅかん)ひとつ供えて鬼っ子は去り


003:つぼみ 落合和男 2005年05月09日 (月) 00時40分
わが妻が人のつぼみを腹に持ち子犬のようなやわき体臭


063:鬼 ジテンふみお 2005年05月08日 (日) 22時15分
根が甘くほくほくとして鬼ゆりが鬼で在りつづけるわけを知る


062:風邪 ジテンふみお 2005年05月08日 (日) 22時14分
幼子がカタカナ拾い読み上げる 風邪の薬の成分さえも


034:背中 KADESH 2005年05月08日 (日) 21時22分
春が過ぎ床に寝ころぶ吾が猫の背中が伸びて初夏を告げてる


064:科学  kitten 2005年05月08日 (日) 19時31分
夢は科学者でしたが今は蚊の研究してまして現在《蚊学者》です


016:たそがれ ケビン・スタイン 2005年05月08日 (日) 16時40分
たそがれといっしょに愛に包まれて 明日もこんなむらさきがいい


015:友 ケビン・スタイン 2005年05月08日 (日) 16時39分
カシオペア給水塔を越えた夏ただの友とは言えなくなった


063:鬼 青野ことり 2005年05月08日 (日) 13時32分
手を打ちて鬼を呼ぶとき鬼よりも鬼の顔して角は隠して


027:液体 敏恵 2005年05月08日 (日) 09時28分
サナギから這い出た蝶は液体に覆われ羽の乾くを待ちぬ


014:主義 美里和香慧 2005年05月08日 (日) 03時52分
風のよにシュプレヒコール流れてた 主義は幻想みたいに、あの日


041:迷 五十嵐きよみ 2005年05月07日 (土) 23時55分
「迷」の字がゆるゆる動く気配してガラスケースを這う蝸牛


048:袖 仁村瑞紀 2005年05月07日 (土) 21時56分
とれかけた袖のボタンを付けなおす 君のこころも留めなおせたら


at 20:59|PermalinkComments(2)TrackBack(0)

2005年10月01日

題詠マラソン 過去ログ72から

018:教室  minto 2005年05月07日 (土) 19時37分
子どもらが帰つた後の教室の温き花瓶にヒヤシンス伸び


017:陸  minto 2005年05月07日 (土) 19時35分
ハマユウは海と陸との狭間にて風に吹かれて夏を待ちたり


053:髪 暮夜宴 2005年05月07日 (土) 15時55分
シニヨンに髪結って君かけ出せば春はまるごと微笑むだろう


050:変 暮夜宴 2005年05月07日 (土) 15時48分
絵手紙に描いた南瓜はいびつです「馬車に変われ」と言葉を添えて


066:消 野良ゆうき 2005年05月07日 (土) 09時57分
どうしても消せないものを消したのは見えないものが見たかったから


020:楽 桜井龍斗 2005年05月07日 (土) 09時11分
音楽は「音」を「楽しむ」はずなのに 君が縛るの 指で ピアノで


027:液体 やまもとなおこ 2005年05月07日 (土) 07時36分
アンプルの液体をちゅっと吸い上げる針から僕は目がはなせない


064:科学 野良ゆうき 2005年05月07日 (土) 06時02分
もう他に信じるものがなくなって進む科学の行きつくところ


067:スーツ 斉藤そよ 2005年05月07日 (土) 01時10分
ぜったいにしぼまぬやうに満タンにスーツケースに詰めるおひさま


060:影 斉藤そよ 2005年05月07日 (土) 01時07分
言葉にも影ができるね夕まぐれ 立体的な言葉ならなお


090:薔薇 白玉だんご 2005年05月07日 (土) 00時07分
職場より父持ち帰りたる三輪のピンクの薔薇を絵にする姉妹


084:林 白玉だんご 2005年05月07日 (土) 00時04分
お料理も口も達者で名も似てる「大山のぶ代」と「小林カツ代」


077:櫛 白玉だんご 2005年05月07日 (土) 00時00分
子の髪に櫛滑らせる背後からそっとつむじに手を置いてから


061:じゃがいも 野良ゆうき 2005年05月06日 (金) 23時42分
じゃがいもになれたらぼくはまっさきにインドカレーにつかってみたい


060:影 野良ゆうき 2005年05月06日 (金) 23時28分
ずるずると引きずってきた影だけが友達だった 君に会うまで


013:焦 篠田 美也 2005年05月06日 (金) 22時55分
夜もすがら降りやまぬ雨 しろがねのやはらかき音に焦らされてゐる


053:髪 ピッピ 2005年05月06日 (金) 22時02分
黒髪に鋏を入れるいのちから最も遠い血液ながれる

at 22:17|PermalinkComments(0)TrackBack(0)

題詠マラソン過去ログ71から

020:楽 佐原みつる 2005年05月06日 (金) 21時46分
シンバルは春の終わりを告げるもの飛び立つための音楽がある


042:官僚 田丸まひる 2005年05月06日 (金) 20時56分
いつの日か官僚になる友達をジギタリス咲く裏庭で抱く


047:大和 ピッピ 2005年05月06日 (金) 20時33分
電話口でHelloと笑う現代の大和撫子処女膜はない


092:届 はぼき 2005年05月06日 (金) 09時15分
この気持ち電子メールに添付して届けられるかマウスをカチリ


034:背中 みうらしんじ 2005年05月06日 (金) 01時00分
いとしさと背中あわせのせつなさを最後の日まで剥がせなかった


032:乾電池 みうらしんじ 2005年05月06日 (金) 00時59分
乾電池を換えてみたので本体が壊れていたと気づいてしまう


062:風邪 17番 2005年05月05日 (木) 23時04分
戯れに合わせた額のこの熱は風邪のせいだと言わずにいたい


061:じゃがいも ジテンふみお 2005年05月05日 (木) 21時50分
じゃがいもで毒殺をしてみようかと芽をえぐる手をゆるめたキッチン


059:十字 ジテンふみお 2005年05月05日 (木) 21時48分
腕ひしぎ十字固めに泣きながら我慢しているような夕焼け


028:母 香乃 2005年05月05日 (木) 20時59分
戻りゆく日が来る時を母は知り娘の布団客間に敷く夜


041:迷 田丸まひる 2005年05月05日 (木) 20時45分
永遠に迷子になりたくなるような夏からはもう落ちこぼれるね


013:焦 ケビン・スタイン 2005年05月05日 (木) 13時38分
黒焦げのトーストにジャムを塗るみたい 怒ったままのあなたとのキス


060:影 青野ことり 2005年05月05日 (木) 12時58分
影踏みができないほどに日は淡く足の先から透けてきてゐる


059:十字 野良ゆうき 2005年05月05日 (木) 09時51分
十字路でいま来た道を見失い戻ることさえできなくなった


040:おとうと 五十嵐きよみ 2005年05月05日 (木) 00時13分
炭酸がはじける夏にひらがなのおとうとたちが少年になる


066:消 ドール 2005年05月04日 (水) 19時56分
思い出をたくさんつくりいつの日か消えてゆくんだこの世界から



at 21:05|PermalinkComments(0)TrackBack(1)