シビビーの花題詠マラソン 過去ログ28から

2005年05月01日

題詠マラソン 過去ログ27から

082:罠 那賀神 哲 2005年03月10日 (木) 15時54分
単純な 罠と見破り 馬鹿にして 油断した僕 君の餌食に


045:パズル 黒田康之 2005年03月10日 (木) 15時38分
青空が一辺たりないパズルなど捨ててしまえばよかったのかも


041:迷 黒田康之 2005年03月10日 (木) 15時35分
迷わずにアクセルを踏むこの坂は空に続いているようだから


021:うたた寝 あきひろ 2005年03月10日 (木) 14時35分
春の陽を全身に浴び高台の観音様は立ってうたた寝


026:蜘蛛 村本希理子 2005年03月10日 (木) 13時43分
玄関ではらたいら似の蜘蛛と会ふ どこにもいないほんたうのわたし 


003:つぼみ yuki 2005年03月10日 (木) 12時49分
明日咲こう 朧に浮かぶ月見上げ つぼみはこっそり決心をした


080:書 那賀神 哲 2005年03月10日 (木) 12時47分
歌詠みは 白楽天に 倣うべし 書いた言葉は 死んだと思え


008:鞄 あみー 2005年03月10日 (木) 12時16分
あの人に書いた手紙が今もまだ鞄の中で黙っています


054:靴下 春日山 2005年03月10日 (木) 11時48分
靴下の伝線せしを気がつかず靴音高く美女は去りゆく


008:鞄 伊波虎英 2005年03月10日 (木) 11時00分
さかさまに鞄をふればしろがねのゼムクリップ出づ泣けとばかりに


026:蜘蛛 はぼき 2005年03月10日 (木) 10時34分
蜘蛛の巣は不気味でやだと言いつつもWWW(ウェブ)に暮らして十年の過ぐ


030:橋 足立尚彦 2005年03月10日 (木) 09時10分
新しい橋が架かってこの町に増えるものあり減るものもあり


029:ならずもの 足立尚彦 2005年03月10日 (木) 08時59分
ならずもの。このやわらかいひびきならならずものになろうよみんな


038:横浜 舟橋剛二 2005年03月10日 (木) 07時24分
横浜でかつてうなぎが獲れたこと語ってくれた父も逝きたり


001:声 皆瀬仁太 2005年03月10日 (木) 04時00分
春風が田んぼの声を運びにけむ呼ばるるやうに祖父は逝きたり


009:眠 杉山理紀 2005年03月10日 (木) 03時35分
眠いあなたの道なりにゆるやかなカーブはあって海がみえそう


050:変 参田三太 2005年03月10日 (木) 02時47分
かき抱く妻のからだは温もりをかすかに変へぬ 初の子宿りき


012:メガホン 秋 2005年03月10日 (木) 02時30分
メガホンの遠さに負けて頷いて歩幅を少しだけ縮める、春


008:鞄 ひぐらしひなつ 2005年03月10日 (木) 02時07分
こわれますかね。こわれるだろう。バスは道を、春には春の鞄をのせて


005:サラダ やまもとなおこ 2005年03月10日 (木) 01時57分
念入りにコンビニ・サラダの原材料名を確かめるアトピー少女


004:淡 やまもとまき 2005年03月10日 (木) 01時55分
淡々と別れを告げられその後でつまらない恋だったと思う


002:色 やまもとまき 2005年03月10日 (木) 01時54分
色のない眼(まなこ)をとじて子供らはオゾンの彼方をはるか見透す


018:教室 こはく 2005年03月10日 (木) 00時22分
教室の窓が開いて上靴の跡を残した紙飛行機が


002:色 秋月祐一 2005年03月10日 (木) 00時07分
ねずみ色とグレーの境界線を引くやうに別れて べつべつの空


039:紫 ベティ 2005年03月09日 (水) 23時39分
紫煙にはバーボンがよく似合います寡黙であればなお似合います


022:弓 浜田道子 2005年03月09日 (水) 23時24分
猫と寝る夫は笑みをたたへをり弓をひく者おらぬ世界に





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1. 2005年作品058  [ 短歌と散文詩のサイト 六歌亭 ]   2005年12月09日 16:03
蜘蛛の巣は不気味でやだと言いつつもWWWに暮らして十年の過ぐ (くものすはぶきみでやだといいつつもうぇぶにくらしてじゅうねんのすぐ) 【お題026:蜘蛛】

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